SEHIDUP-SEMATI 生きるも死ぬも

古代からの衣服(着物)と座り方

【別記事"古代の洗濯"に連動して】


以前から、着物を着るのは大変だと思っていました。
友禅染教室にちょっとばかり通ったり、着付け教室で免許も取ったけど、
体型も変わってしまい、売るほど持っている着物は着ることも出来ず、
もう30年も仕舞い込んだまま。カビているのではないかと(++;)、
中には一度も袖を通してないものもあるのに(;;)

それで、身丈で仕立て、八つ口もなく、細帯を結ぶだけの小袖はいいな~と思い、
PCを使うようになってから、小袖を扱ったり着ている人はいないのかと探してみましたが、ヒットしたのはたった一軒の呉服屋さんのご主人のサイトだけでした。
以来、時々検索しているのですが、全く増えない(笑

なぜ現代の着物はあんな形で、何故一人では扱いきれないような帯結びなのか、
ちょっと調べてみました。

☆まず、【小袖】とは、
*袖小さく、丸み大きく、八つ口なしの付け詰め(開口部なし)、
*身幅ごく大きい(袴や裳=スカートを穿いていた奈良時代の名残り・あぐらや立て膝座りのため前がはだけないように)
*ヒモ状の帯を使用。(前がはだけ易いので、そのためにも深い打ち合わせの身幅の大きいものが必要)
*おはしょりが無い、身長に合わせた身丈。
*裾回しがない裁ち切り仕立て。
*奈良時代からあり、民間はこれだけ着用。貴族は下着として用いた(袍・狩衣など袖下が縫われていない広袖のため、冬は防寒のため袖と脇が付け詰めの小袖が必要であった)

☆平安末期から鎌倉時代にかけて、戦い・移動など人々の行動範囲が広くなり、
実利性から下着以外にも貴族や武士に浸透。
室町時代に至り、上流階級にも定着。

☆長い間続いた応仁の乱以降、社会全体が疲弊、衣料も欠乏し(ついでに儀式のやり方も忘れられた)男性も女性も袴を穿かなくなる。
江戸時代まで、男性は正式な場所への外出は袴を着用したが、女性は町方・武家ともに着流し状態。
(逆に明治時代になり「女袴」というのが登場)

☆江戸初期(元禄時代)、町人の経済力が武家にとってかわる。
袴や裳を付けない着流し状態だと着物全体が見える→大胆な柄が好まれる→柄の部分が多い方がいい→袖が大きくなる→装飾的な帯が求められ幅が広くなる→結びにくい→身八つ口登場。
帯はまだ実用性を重視され、結び目は小さく、前でも横でも自由に結んだ。

☆歌舞伎の女形が「吉弥結び」を発表すると大流行し、装飾的な結び方を競うようになる。
前や横では邪魔ということもあり、後ろで結ぶ以外考えられなくなった。

☆帯とのバランスを保つため、身丈は長く引き摺るまでになり、外出するときは
褄を取って歩くかシゴキで帯の下をからげないと歩けない。→おはしょり誕生
だから、帯を結んだあとで、おはしょりを作り、帰宅すると外すので家の中ではズルズルと引き摺って生活する。

☆明治時代の女性の写真を見ると、ゆるゆるですよね(笑
帯の上、上半身はギャザー取りまくりで着るから、襟はあまり重なっておらずVネックのよう。
下半身は、お尻の部分はギャザーでぶくっとして、打ち合わせは深く、右脇までたっぷり重なっています。
おはしょりも後で作るので、人によって分量も幅もまちまち。
内側の始末もしないからプクプクしています。華族のお姫様の写真を見てもそうです。

☆その後のことは、まぁ私にとっては最近のことなので(笑
ただ、喪服や黒留袖については戦後になってから庶民には定着したそうで、当時は不祝儀にも裾模様のある留袖を着用することもあったそうです。非日常の場に着るものとして始まったのかも知れません。
葬儀には白い着物を使う地方もあるそうですし。
たかだか70年くらいの間に、葬儀のマナーやらなんやらをメーカーやマスコミに決めつけられて窮屈なことです。


先日の疑問「古代の洗濯の仕方」ここよに続き、「古代からの女性の座り方」が疑問でした。
現在の『正座』、こんなに不自然で体に悪い座り方を日常的にしている国って他にはないと思います。
そう思っていたところ、小袖の身幅のところで、あぐら・立て膝のためと出てきたもので、さっそく(笑
PCのおかげで、付け焼刃ではありますが、浅いけれども雑学が増えて嬉しいです^^


*9世紀の終わり(平安時代)に描かれた『神功皇后像』=片膝立て
*平清盛の娘・建礼門院徳子像=あぐら
*粉河寺縁起絵巻の長者の家の侍女=片膝立て
*中世前期(鎌倉時代)の北条政子像=尼姿であぐら
*一遍聖絵巻の女主人=片膝立て(庶民に近い人もそうだと分かる)
*中世前期(室町・戦国時代)の日野富子像=あぐら
*七十一番職人歌合わせの麹売り=片膝立て・心太売り=あぐら(全くの庶民もそうだと分かる)
*戦国時代以降の、観楓図屏風のもみじ見物の女たち=片膝立て
        秀吉の正室・おね像=片膝立て

☆室町時代から、茶の湯・神前・仏前など礼拝とか特別な儀式の時だけ正座(畳のおかげ)

☆武士に正座が広まったのは、八代将軍吉宗の時代。謁見する大名の間で正座の様式が取り入れられる。
(以来現在まで約400年)
☆庶民に正座が広まったのは文明開化以降。
(以来現在まで約100年)
☆戦前、修身の教科書の中で、正座という言葉が使われる。それまでは端座とか言っていた。
(以来現在まで約70年)←それっぽっち!!

畳は奈良時代は寝るためや謁見のため、一畳を移動して使ったりするのがずっと続き、
庶民が全室に敷き詰められるようになったのは、割に最近のことなんですね。
板の間に長く正座するわけには行かず、あぐらや立て膝で座るためには、それに合った衣服が必要だし。
生活文化って全てに繋がりがあるんですね。
だから古墳時代(土とか藁?)はもちろん、古代(良くて板敷き・石敷き)だって正座はしてないはず。
痛いもの(汗
古代の貴族階級は椅子・テーブルの時代ですけどね。もちろん彼らだって普段はあぐらや立て膝だわ(笑
そうすると今度は靴や沓・草履も気になる(爆



☆☆以下MIXI・マイミクさんのコメントより
*
正座に関しては、利休の茶室により普及したと言う伝説がありますが
極端に狭い茶室は密談に最適と言う事もあって戦国大名に好評でしたが、胡坐で座れるほど広くありませんでしたから

袴の起源はズボンもそうですが、騎馬民族だとか?
内太ももをカバーしないと長時間の乗馬は出来ませんから
ほんの数百年前までは鎧を着た騎兵って現在の戦車みたいなものでしたから、乗馬と共にズボン(はかま)はユーラシア大陸を席巻したそうです

沓は貴族で草鞋は武家以下の階級の履物でしたよね
下駄は長時間歩くのには向いていないので(木製の沓を履いている貴族も歩きませんし)、草鞋は長時間歩かねばならない人の履物でした
信じがたい話ですが、武士は戦場では草鞋でした
足を怪我しそうですが、歩きやすさを優先です
一本足の高下駄は実は山歩きように開発されたもの(天狗が履いている下駄です)
慣れが必要ですが、坂道では歩きやすく、岩等で足の裏を怪我をする事もありませんから


*畳一畳を移動して使っていたというのも、
なんかゲンダイがまさにそれっぽいではないかと
可笑しい感じです^^









.
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by bumidayat | 2009-09-28 02:51 | 好きなもの
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